部長、何をなすべきか
部長は自分が管轄する部門だけでなく、会社全体を見ながら部のマネジメントができなければなりません。
会社全体の目標や方針を考慮しながら、先が見通せない不確実な状況のなかで、部門経営と課長の育成を担っていく、これが部長の使命です。
部長 | 課長 | |
---|---|---|
1. 役割 | 環境を見据え、部門として勝つためのシナリオを作り、それを実現する。 | 部下を動かし自分の目標を実現する。 維持管理が中心になる。 |
2. 範囲 | 全体最適を意識しながら担当している部の調整と連携を行う。 | 担当している課の範囲において成果を出す。 |
3. 意思決定 | 課長から報告を受けて、意思決定を行う。 | 現場に近いため、実際の活動(事実)を見て意思決定を行う。 |
4. 成功ポイント | 状況を見据え、事柄の本質を見極めシナリオを構想する。 | PDCAサイクルを効率よくスピーディーにまわす。 |
5. 組織 | より多くのメンバーに対して影響力の発揮が必要なため、ビジョンを通じて組織を動かす。 | 一人ひとりに対して影響力の発揮が必要なためコミュニケーションで人を動かす。 |
6. 視点 | 経営全体を俯瞰し、事業のこれからを考える。目に見えないものが管理対象になることが多い。 | 目の前、現有資源、できること、やれることが中心。目に見えるものが管理対象になることが多い。 |
上記の比較表にあるように、求められている役割やマネジメント対象を十分に理解しないままですと成果は出てきません。
課長と部長を比較すると、課長は、人と業務の現場、現物、現実を直接目で見てPDCAを回します。
しかし、部長になると課長からの報告を通してマネジメントを行うことが多くなります。つまり、目に見えないものをマネジメントしつつ、会社全体を見渡し、部門を改革しながら会社を持続的に成長させていかなければならないため、役割を果たす難易度が格段に上ります。
部長になられた方、これからなる方は、課長時代にエースとして活躍されてきました。
しかし、課長時代に培った経験、受けた教育研修、先入観等から形成された思考・行動から抜け出せ
ないことも多いようです。そのため陥りがちなこととして、下記のようなことが挙げられます。
課長の延長線上でものを考え
部門「経営」の考えが希薄
課長の延長線上で
仕事と部下に向き合いがち
自社の業界内常識や
社内の常識にとらわれて
改革でなく改善になりがち
部長は、部門を大きく変革しながら経営をしていかなければなりません。
そのためには、課長時代の殻を破る機会が必要です。
そのために部長にこそ研修が必要なのです。自ら考え抜き、気づき、他社の部長と切磋琢磨しながら、
自身の考え方と行動を柔軟につくりかえ部長に相応しい役割を果たせるようになります。
(出典)「日本企業の経営課題2016」(日本能率協会)
75年間のマネジメント調査・研究をとおして研究されたコンテンツをもとに構成され、毎年200名を超える部長が参加します。
7研修の中で自身を振り返り専用シートを活用しながら定着を図ります。
様々な業種、規模の企業から参加者が集まり、自身の経験、論理の道筋や違う視点を発見し、気づきを得て、柔軟に変化します。
重責を担う部長が連続3日間不在にすることで、ビジネスチャンスを逃すことがないよう、ほぼ毎月開催しています。
期間限定